探偵はもう、死んでいる。 感想
[あらすじ]
これは君が私と出会う物語。そして私が君と出会う物語。
名探偵の私・シエスタと助手・君塚君彦の出会いは、地上一万メートルの上空、ハイジャックされた飛行機――ではない。
「あなたには、日本へ行ってもらいたいのです」
本当の始まりは四年前、《連邦政府》から受けたあるスパイの捜索依頼。
日本に飛んだ私が加瀬風靡の協力を得て彼の関係者との接触を図ると――
「ちょうどいい、お前も覚えておけ。その腹立たしいクソガキの名前は――」
ねぇ、助手。どうして私が君を旅に誘ったのか、不思議に思ったことはない?
今から語られるのは、三年にわたる目も眩むような冒険劇を繰り広げた君ですら知らない、私だけの秘密。
あの遙かな空の出会いに至るまでの、真の始まりを描く前日譚。
まず最初に、口絵のシエスタとてもいいですよね。特に私服。ナース?チアガール?そんなものより私服がいいんだよ。確かにポニテナースに魅惑の生足太ももはいいかもしれん。年齢の割に胸部の発育がよろしくそれを隠す布面積はいつもより少なくその上躍動感を表す布のシワ。そして普段であれば絶対にしないであろうツインテをしているチアガールも捨てがたい。だがしかし、我は私服を推す。私服の何がいいかって?そんなもんその人が来ている私服はその人にしか着こなせないからに決まっているであろう。ナースもチアガールも別にみんなが全く同じとは言わないけど誰かが来たって結局似たような感想になってしまう。だが私服はどうだ。私服はその人のセンスや趣味で決まったり、型にはめず自分の好きなようにチョイスすることも可能だ。そして見よこのシエスタのチョイスを。まず髪型。ロングヘアのストレートで大人っぽさを醸し出しているまだ10代の女の子!小さいリュックを背負い今どきの女の子を表すアイテム!最低限しか肌を出さない。ハイネックにおそらく下はタイツかニーハイをはいているであろう隠すファッションという完全に俺得の着こなしだ!極めつけはこのマスクをちょっととっている仕草!ファッションかと言われれば確かに肯定しにくいところもある。だがしかしこのマスクには「あ、君。ようやく来たね、来るのが遅いよ。」と何かの待ち安合わせ彷彿とさせる。これはきっとこの後デートに行くんだなそうだな!!! と物語にはあまり関係ない話をたくさんと綴ってしまいましたがここからは物語の感想に入りましょう。
舞台はというほど仰々しいものでもないが、7年前、そこで君彦と師匠となるダニーが出会った。幾度となく巻き込まれ体質により事件に関わってきた君彦の前に現れた謎の男。互いのことは詮索しないというルールを課し共同生活を始める。
そして過去の話をすることは現在の話も入ってくるということ。今みんなはシンガポールで連邦会議のための腹ごしらえ最中。渚がショートになってる?!かわうぃ!君彦の誕生日がこどもの日ということで、君彦の子供のころの話を聞きたがる三人。そして君彦は語りだす... ていうか渚は名探偵になれるのかしら。7巻が楽しみじゃね。
そして現在といえば眠るシエスタとメイドのシエスタ。この二人も過去の話にはなくてはならない存在の二人。シエスタなくしてたんもしは始まらない。
過去に戻りシエスタは日本に来てダニーを探る。それは必然か偶然か、君彦と出会ってしまう。ダニーを探すためにシエスタは奔走し、その中で君彦の”特異点”のことをミアから聞くことになる。この時点でおそらくシエスタはミアの未来は当てにならないと踏んでたのかしら。
結局ダニーは一年前に死んでおり、君彦はダニーを殺した相手を探すためにわざとそのことをシエスタに黙っていた。実際まんまと引っかかって本当に殺したやつが現れた。そいつは《暗殺者》である風靡さんともう一人の調律者である《執行人》によってしっかりと殺されていた。車椅子が必要なジキル。背筋をピンと伸ばして歩けるハイド。きっとこの人も今後の物語に関わってくるんだろうな。
この過去の話は全て《名探偵》の前任者であるダニー・ブライアントが仕組んだ未来でもあった。シエスタが《名探偵》の助手に君彦を当てさせるがためなのか・・・こうなった経緯はわからない。だけどこの先の物語もダニーには知りうることはできないのであろう・・・。
ていうかシエスタって連邦政府に追われる立場だったんだね。まぁたしかにシードの器なりうる存在だったしそれもそうか。なんで調律者に推薦されたのか連邦政府に聞いてみたいな。
そしてやっぱり読んでてさすがたんもしって思ったよね。君彦とシエスタとの過去話での場面転換で、あたかも話が繋がっているように見せかけて本当は時期は一切違うっていう。あれこそたんもしならではの書き方だよね。読み進めるまで気づかないでしっかり騙されちゃった。あのホテルでダニーと電話してる君彦は、シエスタと一緒の時じゃなく一年前に北陸へ向かった君彦との電話っていうの。あれほんと一年前に死んでたっていう情報がなければ絶対に気づかないやつだよね。うんやっぱすごいしこれからがどうなるかもすごい楽しみ。
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