marukashi’s diary

色んなラノベの感想上げます。チラムネ界隈では「裕夢こんにゃろうの人」で関係者の中で話題です

プロペラオペラ 3巻 感想

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 [あらすじ]

極東の島国・日之雄。
その皇家第一王女・銀髪の美少女イザヤは今年20才。
同い年で幼なじみのクロトは、10才の時にイザヤにとんでもない“狼藉”をはたらき皇籍剥奪された曰く付き。
しかしふたりは今、第八空雷艦隊司令官とその、超キレ者参謀として国民の人気を独占する!互いを意識しているくせに素直になれないイザヤとクロト。
そのふたりを姉のように、母のように見守り癒やしてくれる皇家内親王リオにも大きな転機が。
第一飛行艦隊旗艦「村雨」艦長への就任である。リオにとっては、とても寂しい、イザヤとクロトとのしばしの別れ。しかしリオには、彼女のためならいくつでも命を捨てたいファンもとい乗組員たちがついている!
「みんなで生きて帰って、パーティーしようね!!!」
一方、敵国ガメリアでは、クロトの仇敵カイルが政府金融顧問にまで昇り詰め、次期大統領の座を射程に捉えた。そして、それを阻止せんとクロトの「切り札」を携えた青い目の美少女スパイ・ユーリが体を張って本気を出す!!

 

 私がこの作品を読むきっかけとなったのは、「このライトノベルがすごい!2021」の文庫部門で第9位を獲得し、TOP10の作品で唯一読んでいなかった作品でしたので、手に取り読んでみました。

 

 まず作品の内容として、太平洋戦争を元にし、少しの特殊能力とその時代になかった「空に浮かぶ軍艦」を組み込んだお話です。この作品を読んでいく上で、「艦これ」というゲームを通じて太平洋戦争を知っていてよかったなと思いました。

 まず国名と海の名前は少し改変して書いており(日本→日之雄、太平洋→大公洋など)、その他の地名などは改変していませんでした(多分!)。

 今後この作品の地名、名称、類似作戦、人名の元、艦名の由来(予想)などを書いていきたいですね。

 

 作品についての感想は、とにかく面白い。このラノTOP10入りも納得できる順位でした。空戦記ものは初めて見ましたが、状況説明がわかりやすく、情景を想像しやすかったので読んでる最中に止めるってことがありませんでした。

 イザヤやクロト、この二人はもはや熟年夫婦かのように思えてくるコミュニケーションの取り方をしており、二人の”日常”の会話は見ていてとても楽しく思いました。また、イザヤの親友でもあるリオやイザヤとリオの護衛役でもあるミュウ。この四人がそろうと絶対何かあるような気さえ起きました。

 

ここからは3巻のネタバレを含みます。 ご注意ください

 

 

 

 

[3巻の感想]

 3巻の感想としては、最初はやはり面白かったが、後半になるにつれて辛く悲しい、しかし勇気溢れるクロトやイザヤたち、乗組員の行動。そしてリオと速夫の決断。普通に後半涙ぐんでしまいました。

 序盤パートはやはり鬼束及び乗組員たちがクロトに頼りイザヤとリオのお風呂の写真を撮る作戦の立案を頼んだり、それを遂行するのは結局クロトだったり、毎巻状況は違えど同じことが起こるのは見ていてとても楽しいかった。

 作戦会議では、鹿狩瀬はクロトの案を通りやすくするように立ちまわったり、クロトの案を聞いて参謀たちはブチ切れたり、それにイザヤは胃を痛めたりして大変だなと思ったりしましたw。

 中盤パートでは、リオとイザヤたちが別の艦の所属となってしまい、今後どうなっていくのかとてもイヤな予感はありました。また、イザヤたちの新しい飛行駆逐艦である「東雲」で、赤道を通るときにそれを祝うパーティで、乗組員たちが半年もかけて作った衣装をイザヤが着て赤面したり、やはりイザヤはかわいいなと思いました。

 そしてユーリはクロトとイザヤのためにスパイとして、フォール街を荒らす準備を続けていき、ついにはフォール街トップとコネクションを持てるとこまでいってました。

ユーリもクロトに負けず頭いいのでは?・・・

 終盤パートでは、ガメリア艦隊への奇襲。しかしそれを読んでいたガメリア艦隊。

リオが艦長を務める飛行戦艦「村雨」は待ち伏せていたガメリア飛行艦隊の砲撃を喰らう・・・。

 結果、「村雨」含めたほかの艦も数隻轟沈。「村雨」に乗っていたリオや速夫は今のところ死んだとされている・・・。

 リオが死ぬ覚悟をするところや、村雨探照灯を照射し、それを見て動揺することのなかったミュウが涙を流したりするところがほんっとに泣きました。ずるいよ、こんなの泣いてしまうよ・・・挿絵も卑怯だよ・・・。

 

 最後は、今回の戦いの後の結末、皇族であるリオとその父親、源三郎が亡くなったとされ、イザヤとミュウは悲しみ、クロトも顔には出さないが悲しんでいた。そこもずるい、あのクロトも悲しむんだよ。読者の悲しみなんてもっとやばいからな!!

 ガメリアにスパイとして言ったユーリは、金融界の王的存在であるケリガン達にスパイであることがばれてしまった。果たしてどうなってしまうのか・・・

 

 

やはり犬村小六先生は引き込むのがうまい。最後の最後でとんでもない爆弾を仕掛けてきた。続きが早く読みたくなってしまう。楽しみだ。多分4巻は半年後くらいに出ると思うので、その間にもう一周したいと思いつつ、今日は眠りにつきたいと思います。

(いつか飛空士シリーズも買いたいな)

 

各種リンク

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